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CADでのレンダリングについて

従来のコンセプトデザインのフェーズでは、意匠デザイナーが2D(主に手書き)でデザインを検討して、そのデザインをモデラーが3D化し(主に3D CGによるサーフェスデータ)、そのデータを使用して3D CGによるレンダリングを行うことが一般的であったと思いますが…。

最近では、意匠デザイナーが3D CADを使用してデザインデータを作成することが増えてきており、レンダリングも3D CGではなく、3D CADで行うことがあるのではないでしょうか?

その場合、3D CADによるレンダリングのオペレーションに対してどのような印象を持っているでしょうか? きっと、難しいと思われている方が多いのではないかと思います。

でも、3D CADでもフォトリアリスティックなレンダリング表現を行うことは可能ですし、コツさえ覚えれば、意外と簡単にレンダリングを行うことが出来るんです。

ということで、今回は3D CADによるレンダリングについて触れていきますが、CGとCADの違いや、レンダリング技術の進歩についても併せて説明していきますので、内容をご一読いただき、3D CADによるレンダリングについて少しでも興味を持っていただければと思います。

レンダリングってなに?


では、そもそもレンダリングとは何を指しているのでしょうか?

一般的には、3次元形状に質感を与えて、ライティングを設定し、形状を見る方向を決め、そしてレンダリングを行うという流れになるのですが、レンダリングとは、形状に対して設定された情報を計算して、画像化することを指しています。

また、レンダリングにはレイトレーシング法やラジオシティ法などの手法があり、使用している3D CADによって、レンダリング方法が異なります。レイトレーシング法、およびラジオシティ法については、説明を省きます。

なお、今回は、レイトレーシング法を使用した3D CADによるレンダリングについて説明をしていきます。

CGとCADって何が違うの?

次は、CGとCADの違いについて、触れていきたいと思います。

まずCGですが、文字どおりコンピュータを使用して画像を作成することを指しています

CADでのレンダリングについて_図1_レンダリングイメージ.jpg※クリックで拡大表示。

一方CADですが、コンピュータを使用して設計を行うことを指しています。

CGとCAD、一見異なるもののようですが、実はCGとはCADを含めたコンピュータによるデータ作成を行うツールであり、CADはCGの中の1つの分類ということになります。

つまりCADによるレンダリングとは、CADで作成した形状を、CGの機能を使用して、CADの中でレンダリングするということになるのです。

CADでのレンダリングについて_図2_CADによる設計イメージ.jpg

3D CADによるレンダリング、そのコツとは?


それでは、3D CADで作成した形状を使用してレンダリングを行う場合、どのような点に注意すればいいのでしょうか?

3D CADでレンダリングをする場合に、作業が難しいと感じる一番のポイントは、ライティングではないかと思います。

世の中に出回っている様々な製品のカタログを見ると、とても綺麗に光があたっていて、効果的な陰影もあり、製品の見栄えを美しく仕上げています。

これはライティングの効果が非常に高く、それを意識しながら設定を行わないと、ノッペリとした見栄えになったり、光が強すぎる、といった状況に陥ってしまいます。

CADでのレンダリングについて_図1_レンダリングイメージ.jpg※クリックで拡大表示。
CADでのレンダリングについて_図3_悪いライティング例.jpg※クリックで拡大表示。

もう1つのポイントは、3D CADで作成した形状に細かいフィレットや面取りの加工がされていないと形状のエッジに光が入らないため、やはりノッペリとした見栄えになり、レンダリングの表現力が向上しません。

この2点に注意することで、意外と簡単に3D CADでのレンダリングの表現力を向上し、綺麗に見せることが出来るのです。

なお、これらのコツを覚えたら、共通する設定情報を保存しておき、他のモデルでも流用することで、レンダリングのための準備作業の時間を圧縮することも可能です。

4.jpg※クリックで拡大表示。
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あとがき:レンダリング技術の進歩


ここまで説明してきた内容で、3D CADによるレンダリングもそれ程難しくないと思っていただけたのではないかと思います。

そのレンダリング技術は日々進歩しており、リアルとデジタルの境目が、どんどん希薄になってきているように感じます。

ここでは、それらの技術の中からCgFXについて簡単に触れ、今回の締めくくりとしたいと思います。

CgFXとは、nVIDIA社が提供するグラフィックス用言語のCgをもとに開発されたもので、突起付きのテクスチャと反射率効果を組合せ、よりリアルなイメージを表現することが出来る形式です。

この形式を使用することで、レンダリングの表現力をさらに向上させることが出来ますので、一度試してみてはいかがでしょうか?

なお、今回説明した内容は、全てCATIA V5で実現可能な内容となっております。

6.jpg※クリックで拡大表示。

高橋 2008.03